映画 「王の男」

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映画 「王の男」 を観ました。

素晴らしい映画でした。
これほど完成度の高い映画には、なかなか出会えるものではありません。

「王の男」という、良く判らないタイトルと、馴染みの薄い朝鮮王朝時代が
舞台のお話ということで、退屈さを感じるかも知れないなという危惧もあったのですが
実に分かりやすく明快で、抜群に面白い作品でした。

冒頭から惹き込まれ、印象的なラスト・カットまで、ダレることなく
観ることが出来ました。韓国での大ヒットもうなずけるものでした。

俳優も脚本も美術もその他諸々においても、なかなか文句の
付けようの無い出来に思いました。

万人に受けそうに無くても、個人的にお気に入りという映画は
沢山ありますが、これはオススメです。

主要な登場人物においては、そのキャラ設定が実に良く練り込まれていて
それぞれに際立った存在感を感じました。

旅芸人のコンビ、チャンセンとコンギルを演じたカム・ウソンとイ・ジュンギ。

野性的で男らしく、見事な芸を披露するチャンセン、口に出したりはせずとも
コンギルのことは何よりも大事に想い、彼にコトが起これば体を張る。

その一途さと潔さが、実に格好良いのです。

そしてイ・ジュンギの存在感、その美しさ。

整った顔立ちのキレイな男性というだけなら、日本にも韓国にも大勢いることでしょう。
しかしイ・ジュンギ演じるコンギルの中性的で妖しい魅力には
全くそのケのないオヤジの私でも見とれてしまうほど。

まさに”歴史を狂わせる美しさ”でした。
このコンギルの妖しい美しさが、この物語の根幹になるのですから
イ・ジュンギという俳優さんの存在が、この映画の成功には不可欠でした。

これは映画を観てもらうしかありません。

時の王・ヨンサングンを演じたチョン・ジニョンがまた良かったのです。
ただの暴君ではない、ワケありの生い立ちや、宮廷での家臣との
微妙な関係などから孤独な君主であり、コンギルの出現から
徐々にその人格が壊れつつあるさまを演じて魅力的でした。
彼の存在がこの映画を、格段に面白く味わい深いものにしていました。

韓国というより中国の宮廷劇を思わせるような色彩の美しさ、鮮やかさ
それに、古の芸人たちの大道芸の楽しさが心に残ります。

言ってしまえば、美しい男をめぐる同性愛の映画となるのですが
そんなことは観ている間は一切考えません。

格段に面白いエンターテインメントでした。


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この記事へのコメント

sakura
2006年12月11日 23:32
終わって友人曰く、「ゲイとゲイの映画なの?」そうかもしれないけど、完成度が高く、なおかつ朝鮮王朝時代の美しい風景や衣装に感心。芸人のように自由には生きられない人たち。最後のあと、どうなったんだろう。目指すところが結構高尚な映画でしたね。役者さんに拍手でした。しかし、字幕がまったく読めませんでした…。
Mr.G
2006年12月12日 00:30
日本では韓国のような大ヒットにはなっていないようですねえ。
非常にバランスの良いエンターテインメントだと思うのですが・・。ラストは「明日に向かって撃て」のようになってしまったのでしょうね。
またコメントお待ちします。
sakura
2006年12月16日 22:54
中国語版のDVDを見ました。2回目になると良くできてるところがさらにわかりました。いい映画ですね。
kimion20002000
2007年03月30日 02:49
TBありがとう。
表層的に、もう韓国映画はだめだという人もいますが、違いますね。奥が深いし、こういう映画が出せるということは、製作陣の懐が深くなっているということだと思いますね。

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