映画 「落下の王国」

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映画 「落下の王国」 を観ました。

『ザ・セル』のターセム監督が製作した、美しい美術品のような感動巨編。

自殺願望のあるスタントマンが幼い少女を操るために始めた虚構の物語が、
やがて夢と希望を紡いでいく様子を丹念に映し出す。

傷ついた青年役に『グッド・シェパード』のリー・ペイス。
彼を慕う少女を演じるのは、これが映画デビュー作となる
カティンカ・ウンタール。

CGに頼らず、世界遺産を含む世界24か国以上で撮影された
驚きの華麗な映像に息をのむ。

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これは大変見応えのある作品でした。

まずはその設定の上手さに惹かれます。

怪我を負って動けない、自暴自棄になったスタントマンが
病院の中で知り合った少女の気を引いて、自殺のための薬を
取りに行かせようと、虚構の物語を語り始めます。

素晴らしいのがそれらの虚構の物語の映像の数々。

さすがに世界24カ国でロケをしたという、選りすぐりの景観が見られました。

彼が少女に語ったものは、アレキサンダー大王の物語なのですが
なにぶん少女の気を引くための口からでまかせのようなところや、
彼自身の、恋人に振られた体験などが渾然となって、
その映像は幻想的ではあっても、妙にリアルなところもあり、
不思議で奇妙な話が続くのでした。

それにそれらは、彼の話を聞いた少女のイメージの映像である訳で、
なんとも摩訶不思議で、色彩感溢れる、スケールの大きな映像が連続して
その壮大さ、美しさに目を奪われて、唖然としてしまうのでした。

その叙事詩の映像に登場する人物が、彼女の病院の周りの人物
であったりしているのが、なんとも微笑ましいと思えたつくりでした。

病室でのシーンと、叙事詩の映像とのシンクロのさせ方も
あまりに見事で、まさに夢と現実のはざまをみせてくれるようでした。

そして少女アレクサンドリアを演じたカティンカ・ウンタールの可愛らしさ。
少々小太りで美少女ではない彼女の、自然体の素直さ、健気さが
とても愛らしく、少女らしい頑なさや好奇心なども感じられました。

ラストではスタントマンの彼、ロイのスタント・シーンが見られます。
とても幸福感のある結末でした。

さらに無声映画時代の命がけのスタント・シーンが次々と流れて、
スタントマンへのオマージュが捧げられ、映画は終わりました。


全編が見事な映像で、唸らされた作品でした。











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