映画 「ちょんまげぷりん」
映画 「ちょんまげぷりん」
『ゴールデンスランバー』の中村義洋監督がメガホンを取り、
人気パティシエになる侍のてん末を描くハートフル・コメディー。
180年前の江戸から現代にタイムスリップする侍を演じるのは、
アイドル・グループ、NEWSの錦戸亮。
侍が居候する家庭のシングルマザーにともさかりえがふんするほか、
お笑いコンビ、キングオブコメディの今野浩喜や井上順など
バラエティーに富んだ役者たちが顔をそろえる。
江戸時代の侍がもたらすさまざまな振る舞いが深い感銘を呼ぶ。
シネマトゥデイ
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小粒ながらウェルメイドな映画でした。
いつも楽しい映画を見せてくれる中村義洋監督、
本作も、笑えてちょっぴりホロリとさせる作品でした。
中村監督のベストかといえば、そこまでではないと思いますが、
いつもながらのセンスの良さが心地良い映画なのでした。
江戸から現代にタイムスリップする侍、というようなお話なので
まあ、細かいことをあれこれいうのは野暮というものでしょう。
かなりご都合主義的な話の展開も見られるのですが、
最近の映画にありがちな極端だったり、ドギツイ描写とかがなく、
ちょっと懐かしい印象さえ受ける、優しい感じの映画でした。
主演のサムライを演じたのは錦戸亮クン。
侍言葉も違和感をあまり感じさせない好演でした。
ちょんまげ姿もなかなか凛々しくて腰が据わってます。
一方のシングルマザーにともさかりえサン。
彼女のキャスティングがハマっていました。
素直でノーマルな感覚と、嫌味がなくしなやかな感性を持つ女性で
今回はちょっと肝が座ったところも見せる役柄がピッタリでした。
ちゃんと子育てに奮闘する母親のように見えるのでした。
ちょっとまえのアメリカ映画に、メグ・ライアンが出てた
「ニューヨークの恋人」っていう映画がありましたが、
ちょっと本作と似たテイストの作品でした。
でも中盤から侍がパティシエとしての才能を発揮するあたりの
痛快な感じは、この映画にしか感じられないものでした。
ラストはほぼお約束な結末なのですが、大仰でない
程よい感じが良く、これも監督のセンスでしょう。
決してメロドラマではない、温かい後味でした。
最後のオチも悪くないです。
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