映画 「 新少林寺/SHAOLIN 」
映画 「 新少林寺/SHAOLIN 」
ジェット・リーを一躍スターダムに押し上げた1982年のカンフー映画の歴史的金字塔
『少林寺』を、29年ぶりに現代によみがえらせたカンフー・アクション大作。
『香港国際警察/NEW POLICE STORY』のベニー・チャンが監督を務め、
少林寺が大炎上する中、命懸けで戦う男たちの姿を近代武器と
伝統武術による戦いを織り交ぜながらダイナミックに活写する。
アンディ・ラウ、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビン、ジャッキー・チェンら
アジアの大スターによる夢の共演や、エモーショナルなエンディングが
待ち受ける新しい少林寺の世界に注目だ。
シネマトゥデイ
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これは良く出来た王道のカンフー・アクション大作でした。
いかにも中国映画らしいスケールの大きさに圧倒されつつも、
ベニー・チャン監督得意の人間ドラマに涙腺を大いに刺激されます。
お馴染みのワイヤー・アクションによる伝統武術のキレの良さと、
見事な少林寺のセットも破壊してしまう、火薬の量もハンパない近代武器とが
ガップリ四つになって、ムチャ過ぎる戦いを見せてくれました。
このテの大作は、ともすると大味になりがちなのですが、
主な登場人物それぞれのキャラ描写が、なかなかに巧みで、
戦闘場面でシンパシーを覚えて、泣かされてしまうのでした。
戦乱の時代にあって、暴力や殺戮で富と権力を得ようとする者は、
自らがそうしたようにまたその地位を奪われる、その繰り返しだ、
なんていう、現代にも通ずるいわば定番のストーリーなのでした。
でもこの複雑すぎない、分かりやすさがイイんです。
家族揃って鑑賞出来る映画としてもオススメでしょう。
映画の冒頭ではアンディ・ラウが、珍しくイヤな悪役で登場しましたが、
暴君であった彼が苦悩し、改心する様がメインで描かれるなかで、
その顔が徐々に変化していき、最後は聖人のような表情を見せます。
やっぱり上手くて存在感のある俳優さんです。
ジャッキー・チェンは本作では武術の達人ではなく、料理係という役どころ。
ですがちゃんとキッチリその見せ場は用意されてあって、
シリアスな戦闘シーンが続くなか、ジャッキーならではの
コミカルなアクションは息抜きであり、一番オイシイ場面でもありました。
とても楽しめた面白い映画でした。
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