映画 「マイウェイ 12,000キロの真実」
映画 「マイウェイ 12,000キロの真実」
アジアからノルマンディーまでを生き抜いた東洋人の
壮絶な人生と人間の本質を描くトゥルーストーリー。
監督は、『ブラザーフッド』のカン・ジェギュ。
『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』の
オダギリジョーと『PROMISE プロミス』のチャン・ドンゴンが、
運命のいたずらで日本、ソ連、ドイツの軍服を着て
戦うことになる男たちを演じる。
240日間にも及ぶアジアからヨーロッパの大陸横断撮影を
敢行して作られた、壮大なスケールの作品世界に酔いしれたい。
シネマトゥデイ
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戦争映画の大作です。
2時間半近くある長尺作品で、見応えはありました。
まずは戦闘シーンの迫力、それは近年でも屈指の出来に思えます。
その多くは最前線でのドンパチで、映画の面白さが使用する火薬の量に
比例するとしたならば、相当上位の作品だと思います。
主演はオダギリジョーとチャン・ドンゴン。
クレジットはオダギリジョーの名前が先に出てきましたが、
主演は完全にチャン・ドンゴンの作りでした。
この二人が少年期からのマラソンのライバルとしたあたりは
上手い設定で、この大作のなかで芯となって効いていました。
しかしやはり全体としては、少々長いかなと感じてしまいました。
いろいろとメリハリを付けて、見せ方を工夫してはいるのですが、
全体のお話自体には、さほど目新しさは感じられなかったです。
捕虜収容所の描写もいつも通りの感じ。
日本のそれもソ連のそれもウンザリするほどの非道っぷりです。
韓国映画ですから、そこかしこで反日の匂いはするのですが、
ソ連もヒドい描かれ方でしたが、日本はそれ以上でした。
それは山本太郎演じる看守役の軍人の極悪っぷりが、
実に見事にハマっていたからでもありました。
他にもいろいろとこれはどうなの、という箇所もあって、
時代考証とかは相当にルーズな印象です。
鶴見辰吾の切腹なんてのもありえないでしょうが、
でもまあ、娯楽映画だからということにしましょう。
でもバリバリの帝国軍人であった筈のオダギリジョーが、
割にあっさりとソ連の軍服を手にしたところは解せません。
ちょっと唐突な感じがして、もう一工夫あるべきだと思います。
この映画、オダギリジョー目線で話は展開していくのですが
オイシイところはチャン・ドンゴンが持っていった気がします。
やはりこの映画、チャン・ドンゴンが
メインの作品なんだなと思いました。
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