映画 「チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~」

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映画 「チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~」

漫画家のマルジャン・サトラピが、自伝的漫画を映画化した『ペルセポリス』に続いて
自身の作品をヴァンサン・パロノーと共同で映画化したラブ・ストーリー。

大事なバイオリンを失い死ぬことを決めた天才音楽家が最期の8日間に振り返った人生を、
現実と空想を交えながら美しくファンタジックにつづっていく。

『潜水服は蝶の夢を見る』のマチュー・アマルリックが音楽家を演じ、
『ブルーベルベット』のイザベラ・ロッセリーニらが共演。

『ペルセポリス』とも違う独創的なスタイルやマチューらの演技に魅了させられる。
                                          シネマトゥデイ
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好き嫌いの分かれそうな作品でした。

フランス映画らしい、ちょっとシニカルで示唆に富んだ感じは、
ハリウッド映画の明快さを求める向きには好まれないような気がします。

とはいえ映像はキレイで音楽も美しく、これぞファンタジー映画といった感。

描かれるのは天才音楽家の現実の過去と空想が交錯する最後の8日間の日々でした。

人間誰だってそうそう思い通りに上手くいく筈もなく、
悔恨と後悔を抱えていると思うのですが、映画やドラマの中では
なかなかそういう風には描かれないことが多いもの。

ところがこの映画では、死を間近にしたバイオリン弾きの主人公と
彼にまつわる人々の人生が、リアルにまさに本音で明らかにされます。

それはものすごく残酷で滑稽でもあり、人生そのものでした。

全編がユニークでペーソスに満ちていて、愉快なキャラクターたちに笑わされ、
アート作品のようでありながら、難解なところがなく大いに楽しめる映画。

”失ったものはすべて君の弾く音の中にある”という師匠の言葉。

”叶わなかった恋”はいつまでも美しい、のは恐らく真理でしょうが、
本作をファンタジックなラブ・ストーリーとして私は見られませんでした。

主人公ナセル・アリのような男は絶対に好きになれないタイプの人間。

長年連れ添ったのに一度も愛したことはない、といわれてしまう
音楽家の妻のほうに目が向いてしまうのもむべなるかな。

でもこういう屈折した感じの映画、嫌いじゃありません。

主人公が一瞬で恋に落ちるイラーヌ役のイランの女優さんが無茶キレイでした。






























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