映画 「ALWAYS 三丁目の夕日」


映画 「ALWAYS 三丁目の夕日」 の試写をイイノホールにて。

冒頭のシーンから圧倒されました。
子どもたちが飛ばすゴム動力のヒコーキが横丁の路地から
舞い上がって大通りの上空へ・・・。

その次に出てきたのは、思わずウワーッと声を上げたくなるような場面でした。
路面電車がのんびりとすれ違う大通り、左右にはさほど高くない
レトロな建物の街並み、遠くにはなんと建設途中の東京タワーが・・。

この感じで東京タワーを望めるのは、坂の上の六本木方面から
外苑東通りの飯倉片町の交差点を過ぎたあたりでしょうか。
それとも国道1号線の三田から芝公園方面へ向かっての画でしょうか。
そういえば路面電車には ”札の辻” の文字もありました。

昭和32年生まれの私には本当に懐かしく というより、忘れかけていた記憶を
ひとつひとつ想い出させてくれる、魔法のような画面が次から次へと飛び出して
本当にワクワクドキドキさせてくれました。

上野や銀座の街並みから、まだ舗装されていない横丁のたたずまいから
内部の家具や小物のひとつひとつに見入ってしまいました。

東京オリンピック前の東京は、あんな感じでした。
あちこちに原っぱがあり、隅には必ず土管が積んでありました。
井戸やらゴミ箱(汚いけれど、かくれんぼをすると必ず入る奴がいました)やら
書き出すとキリがありません。

画面のスミからスミまで食い入るように見てしまいました。
お金と手間と知恵を存分につぎ込んで、観る人を楽しませたいという
この映画のスタッフの意気込みを感じました。
どんなSFの未来都市を観るより、あの時代の東京が観られて胸が熱くなりました。

お話は、あの時代ならではのほのぼの、しみじみとしたエピソードがいくつか綴られます。

一番のスペクタクルが、”テレビが家にやってくる” だったりします。
あの14インチの白黒テレビの力道山は、大パノラマのスクリーンにも増して迫力だったことでしょう。

役者さんたちの演技にも拍手です。
吉岡秀隆さんは、善良だけどちょっと頼りなさげな男なんてのを演らせば天下一品でした。
堤真一さんは、いかにもこの時代の短気な親父を演じて、新しいところを見せてくれました。
その他メインのキャストの方も、チョイ役で登場する面々もそれぞれいい味を出してくれました。
ピエール瀧さんの氷屋のなんとも切ない表情は忘れられません。

子役のふたりも、どことなく薄汚れた感じで、そこそこあの頃のガキになっていました。
私は、子役に妙なクサい演技をさせて、ありえないセリフを言わせる芝居が大嫌いなのですが
この作品では、アリでした。まあ、淳之介クンのエピソードは、冷静になればツッコミどころ
満載なのですが、あえてこの世界にどっぷり浸りたい気持ちになりました。

特に良かったのは、掘北真希ちゃん!。
もう、ビックリするぐらい良かったです。「逆境ナイン」のマネージャー役も彼女ならではと思いましたが
TV版電車男のイマドキの妹役といい、この作品といい、とてもこれからが楽しみな女優さんです。

彼女の演じる六子(原作は”ロクさん” で男でした。この変更は大正解だと思います)の
エピソードはベタですが、泣かせてくれます。
掘北真希ちゃんのこの役は、ベスト・キャスティングだったと思います。


なんかすごく大甘なレビューになってしまいました。
でも本当に楽しめた映画でした。

今日の試写会は、いつもより年齢層の高い観客で一杯でした。
そして私同様、皆さんとても楽しんでおられたようでした。

日頃とんと映画館など足を運ばなくなった中高年の皆さん、是非観に行きましょう。
また大人が観ていいものは、若者が観てもいいはずです。

P.S. 鈴木オートの可愛いけど、かなりくたびれたダイハツ・ミゼット。
あの丸ハンドルは昭和34年発売。東京タワー建設中のこのお話は、昭和33年が舞台のはず・・。
なんてつっこんでみたりして。



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