映画 「ジャーヘッド」

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映画 「ジャーヘッド」 の試写を一ツ橋ホールにて。

今日の映画は湾岸戦争を扱った作品です。
私がイメージする湾岸戦争は、ミサイルの爆撃がまるで花火のようだった映像や
真っ黒な油まみれになった水鳥の映像がまず思い浮かびます。

多くの人が私と同じような印象をお持ちのことと思います。
当時これらの映像は、何度も繰り返し流されていました。
そして私たちはそのニュース映像を、茶の間で食事をしながら見たことでしょう。

この映画はまさにそのとき、最前線にいた若い海兵隊の姿を描いていました。
とても興味深いものではありましたが、観る前の予想通り決して愉快なものでなく
リアルなタッチで、兵士たちから見た現代の戦争の現実を見せてくれました。

屈強な若者たちが、開戦間近の極限状態で過酷な訓練に耐え
いつでも戦闘可能な状態に意識を高める。当然男だけの世界。
”FUCK”なんていう言葉がやたらと飛び交う、鬱屈したエネルギーの充満した
下品で暴力的な軍隊の現実。正気でいることなど不可能な世界。

戦争の無意味さ、狂気を描いた作品は、過去にもたくさんありましたが
この作品はどれにも増して、見ていて相当に不快でした。

この映画は実際の戦闘シーンなどはあまり出てきませんが
油田が爆撃され重油が雨のように降ったり、友軍の誤爆があったり
敵の死体は銃弾を受けてではなく、ミサイルなどで黒焦げになっていたり
湾岸戦争の特徴が描かれていました。
当然こんな現代の戦争には、ヒーローなど出現し得ないのでしょう。

シリアスな内容を真面目に描いたこの作品、ちっともドラマチックでなく
劇映画的なカタルシスなど得られません。
でもこれこそが戦争の真実なのでしょう。
1800円出して劇場に観に行く作品としてどうなのだろうかとは思いました。

印象的なシーンは、兵士たちがあの「地獄の黙示録」の戦闘シーンを見て
ワーグナーのワルキューレの音楽に合わせ、狂喜乱舞する場面でした。

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